通訳を売るために本当に売るべきもの

ブログ担当の酒井です。

異業種交流会に出ていると、本当にいろんなお仕事をされている方と会えます。例えば・・・

 

・「仕事が取れる名刺」をコンサルから印刷まで請け負っている「名刺コンサル」
・耳の穴にカメラを入れながら耳アカと耳毛を処理する「イヤーセラピスト」
・誰にでも必ず訪れる「相続」の手続きを支援する「相続手続き支援センター」の方
・動画を使ってマーケティングをサポートする「動画マーケッター」
・サバイバルゲームを通して企業研修・社員教育を行う「日本サバイバルゲーム協会」の方
・3Dプリンタで靴や服の型を作る技術屋さん
・手品でコミュニケーションを円滑にする「マジックコミュニケショントレーナー」

その他、数を上げればキリがなさそうです。そうそう、「通訳者を稼がせる専門家」なんてのも参加してますね笑。(僕のことですよ)

で、先日、お会いしたんです。
そう、「水」を売る方に。Aさんとしますね。

いま流行りの水素水ではなく、ナントカ電解水ってやつでした。
Aさんはその電解水を生成する浄水器を置いてくれるお店や、浄水器を売ってくれる代理店をやってくれる方を探しているとのこと。ここまで聞いて、すでに「アヤシイ」と思われた方もいるかもしれませんね(^_^;)

で、実際にAさんのご説明を聞くと、やっぱりどうしてもアヤシク聞こえてしまう笑。結局、Aさんに誰か知っている方をご紹介できたかというと、、、やっぱり、できませんでした。だってその話を私が友人や知人にすると、きっと「おいおい、酒井、どうした?」なんてオカシナことに手を出してるんじゃないかと心配されてしまうでしょう笑。

ただ、この話はAさんがアヤシイとか水を売るってアヤシイという話じゃないんです。続きがあります。

それは、Aさんの勧める浄水器は、私が信頼している料理研究家の浅倉さんが「この水はスゴイ!だってプチトマト洗っただけでおいしさの違いがわかっちゃったら導入するしかなかった!」とおっしゃるくらいに素晴らしいものだ、ということです。

ちょうどその交流会の翌日に浅倉さんとお会いする機会があったので、Aさんのことを伺ってみたのですが、、、浅倉さんのお話を聞くと、「アヤシイ」ではなく、「ふーん、あの浄水器、きっといいものなんだろうな」と 思えるんですよね。アヤシイなぁ・・・とはならない。

なんだか不思議じゃありませんか?

Aさんからお話を聞くとどうしても「アヤシイ」という気持ちが出る。浅倉さんからお話を聞くと「いいものなんですね」と思える。両者の違いは何なんでしょう・・・?

答え(というか酒井の考え)から書いてしまうと、理由はシンプル。『誰が話しているか』です。

Aさんと私の間には『信頼関係』は特にありません。初めてお会いした方ですから。一方、浅倉さんと私の間には『信頼関係』があります。つまり、ここでのポイントは『商品』ではなく『誰が話しているか』だけが重要ということです。

もうひとつ、話している内容も違っていました。

水の専門家であるAさんは、交流会の場でとにかくその電解水の品質や素晴らしい効果を滔々と伝えようとしてくれていました。つまり、「商品」について伝えていたわけです。

一方で浅倉さんは、「Aさん」についていろいろと話してくれました。つまり「売り手」について伝えてくれたわけです。以下は浅倉さんが教えてくれた話ですが・・・

Aさんは水の専門家。生まれつき特殊な疾患があり、働くこともままならなかった状態でお医者さんが「やってみますか」と言った水療法に縋ってみたところ、目に見えて症状が改善し、それ以来数十年、一切の妥協なく、時には国や自治体とケンカをしてまで水の品質にこだわり、「本当にヒトのカラダに良い水」を提供する努力をされてきた。一時期はテレビにも良く出演してサビだらけの水道管の危険性を訴えたり、本も数十冊も出版されている。

これを聞いた時に酒井がどう思ったか。「あ、アヤシイものでもなさそうだな」と、かなりの割合の「アヤシサ」が解消されていました。

これも考えてみると不思議かもしれません。 水の品質について納得したのではなく、Aさんがどんな人かについて納得できたことで、「アヤシイ」から「アヤシクナイ」に変わる。

さて、ここまで書けばもうおわかりかもしれません。

「水=通訳というサービス」「Aさん=通訳者の皆さん」です。

水も、”通訳”というサービスも『カタチのない商品』です。カタチのある商品であれば、見てもらうとか触ってもらうとか、そんな風に伝えることもできるので、「商品」そのものをアピールすれば売れることもあるでしょう。しかし、『カタチのない商品』は、それがしにくいんですね。

「通訳?じゃあどんなものか見せてよ、証明してよ」と言われても、なかなか難しいでしょう?ましてや、もしパフォーマンスをしてみても、相手がそれを正当に評価できる術を持っていないとしたら?

だとすると、やっぱり通訳も水を売る商売と同じで、「通訳」という商品よりも「売り手」である皆さんが何者であるかを伝えていく、売っていく、ということが必要になるんじゃないかなぁ、なんて思うわけです。

ちなみにこれは酒井も同様ですよ。「カセツウ・コーチング」なんてカタチのないものを売っているわけですから。だからこんな悩みについても共感できるし、解決案を一緒に考えていくことができるんですね(^_^)

ぜひ、いまの皆さんは『自分』を売ろうとしているか、『通訳』を売ろうとしているか、振り返ってみ直してみてくださいね。

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