納豆に学ぶ通翻訳者のプレゼンス
ブログ担当の酒井です。
納豆、お好きですか?
昔は関西の方はいっさいNGという風潮だったようですが、最近はあまり関係ないようですね。
ちなみに酒井は小学1年生くらいの頃に食あたりを起こしてひどい目にあったのですが、その際に食卓に出ていたのが納豆だったため、トラウマ的に数年間、食べることができませんでした。もちろん食あたりの原因は納豆ではなかったのですが、、、納豆からするといい迷惑です。
今日は、とても売れた納豆の話を。
熊本に、納豆を作っている丸美屋さんという会社があります(ふりかけの会社じゃないですよ)。いくつかのシリーズの納豆を売っているのですが、そのうちのひとつが、ポン、と売れるようになりました。どんな納豆だと思いますか?
普段皆さんは納豆に何を求めますか?味?価格?原材料?
他にもあるかもしれませんが、納豆の良しあしを判断する材料はそんなに多くありませんよね。
この、売れた納豆は、、、有機無農薬の大豆を使用、丁寧な製造工程、なども謳ってはいますが、タレはカツオ風味、価格も特別安いわけではない、、、でも、売れた。
実はその理由は、、、
「パッケージ」でした。
これです。
一見、ヘタウマ的な、、、熊本デザイン専門学校の学生の作品を採用されたそうです。
で、パッケージをこれに変えたとたん、売れだしたと。
この事例で面白いのは、パッケージは納豆の品質、納豆の機能、納豆の価値とはまったく関係がないということです。まったく関係のない「パッケージ」を変えたら、中身はそのまま、価格もそのままでも売れるようになった。
これって、何かに似てると思いました。そう、僕が普段からお伝えしている、「通訳スキルはコーディネータにとって最重要の要素ではない」ということ。
通訳スキル=納豆の品質、と考えてみてください。
確かに品質は非常に重要ですが、ある一定の顧客が満足する程度のレベルまで高められれば、あとはあまり大差がありません(もちろん、ものすごい品質レベルで顧客を満足させる方もいます)。そうなると、実は改善すべきは品質ではないのかもしれません。
経営の神様と呼ばれるピーター・ドラッカーもこんな風に書いています。
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顧客が買うものは価値である。
コレに対してメーカーが生産するものは価値ではない。
製品を生産し、販売するにすぎない。
したがって、メーカーが価値に考えるものが顧客にとってはムダであることが珍しくない。
(「マネジメント」より引用)
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いかがでしょうか。
この言葉がなんらか、ご自身の売り込み方に思い当たるところがあれば、ぜひ「自分の場合は何が必要か」を考えてみると良いと思います。