『他の通訳者より私の方がいいですよ』 と言える通訳者になるには?
稼げる通訳者育成のカセツウです。
あなたの周りには、通訳者さん、たくさんいると思います。
直接の知り合いとか友達じゃなくても、例えば通訳エージェントには、あなたの他にも多くの通訳者が登録されていることは、知ってますよね?
競争を煽るわけではありませんが(そして、僕のセッションでは ”競争せずに選ばれる” アプローチをお伝えしているのですが…)、その通訳者たちは、表現を変えれば、あなたの 『ライバル』 になるわけです。『競合』 という表現もありますね。
そんなライバル達を前に、『私の方がいいですよ、選ぶべき通訳者は私ですよ』 と言えるようになるには、自信を持てる通訳者になるには、どうしたらいいんでしょう? なぜ、クライアントは他の通訳者ではなく、あなたを選ぶんでしょう? 選ばなくてはいけないんでしょう?
いつも酒井は、『通訳者としての差別化』 とか 『選ばれる通訳者になるには』 ということがいかに大事か書いているのですが、、、実は、それと同じくらい、もしかしたらそれ以上に、重要なポイント、先に考えるべきことがあります。それは、、、
『あなたのライバルは誰か? 他の通訳者の強みは何か? 選ばれる通訳者が選ばれている理由は何か?』 を知ること
です。
例えば、酒井の 『ちょっと珍しい経歴』 として、『ドイツに2年半、オーストラリアに1年など、住んだり旅行した国が30ヶ国ほどあります』 というのがあるんですが、、、
数年前まで、自己紹介の時にこれを話すだけで、周囲の反応は結構よかったんですよね。『へぇ~、すごい!!』 とか、『〇〇は行ったことありますか!?』 なんて、話が弾むし、印象付けられていました(たぶん…笑)。
でも、会社員を辞めて自分で事業を始めてから、異業種交流会とか、その他、会社員時代にはなかなか会えないような人たちがいる集まりや場所に出るようになって、、、あまり言えなくなってしまいました。なぜか?
そういう場には、酒井よりも多くの国、、、『70ヶ国』 とか 『100ヶ国』 とか、、、を訪れている人たちがいたりするんですよ(^_^;)
そういう人たちがいる場で、酒井が 『30ヶ国ほど、、、』 なんて言っても、まったくインパクトがない、どころか、なんだか気を遣われたような、ビミョーな表情をされてしまうんです。
それに、以前こんなこともありました。
ある日、人数合わせの合コンに呼ばれまして、、、
その場にいるのは、女性はもちろん、男性も幹事以外は知らない人ばかり。どんな人かもわかりません。
まあ、当然といえば当然、無難といえば無難ですが、『休みの日、なにしてんのー?』 なーんて話になるわけです。
そしてその時期、酒井は高尾山にハマっていて、多ければ月に2,3回、行っていました。高尾山だけではなく、北穂高や大山など、いくつかの山には行っていたので、こうこう答えたんです。
『いまは山登りかなー』
すると、『へー、どんなとこ?』 とか、まあ少し話が弾むわけです。
まあ、ここまではいい、ここまでは良かったんです。
初対面の男性の一人が、『あ、僕も山、好きなんですよー』 って言ってきてくれたんですね。当然、『どんなとこ好きですか? いい場所あったら教えてください』 なんて話になるんですが、、、彼の答えに戦慄しました。
『えーと、これまでだとマッターホルンとか…』
(マッターホルン(独: Matterhorn)は、アルプス山脈に属する標高4,478mの山である – Wikipedia より)
この経験以降、酒井が趣味を聞かれたときに、『山登り』 とは言わずに 『山歩き』 というようになったのはご理解いただけると思います…
大事なのは、周囲の強み ”も” 知ること
酒井だって、マッターホルンやその他5000m級の山を登っている人間がその場にいたとしたら、最初から 『山登り』 なんて言いませんでした、もっと他の何か、、、『チーズプロフェッショナルです』 とか、そんな話題を出してましたよ(笑)。でも、この時は相手のことを知らなかったから、自分の特徴として 『山登り』 なんて出しちゃった。いまでもちょっと赤面します(^_^;)
いい加減、通訳者の話に戻しましょう笑。
自分の強みがなんであるかを知ることはとても重要です。ですが、その強みが本当に強みかどうかは、周囲の強みも知っておかないと、酒井のように恥をかくだけかもしれません。
もちろん、そこにこだわりすぎたり、捉われたりしてはマズいですが、自信をもって 『これは私だけ、私の強み』 と言えるようになるには、周囲の通訳者の強みをリサーチしておくべきです。もしその結果、自分と似たような強みを持っている通訳者がいないようなら、ますます自信をもってその強みを押し出せばよいですし、似たような強みを持っている通訳者がいたとしたら、そこからどうズラすか、何かを加えるか、考えていくことができます。
でも、これをやっていた通訳者さんって、ほとんどいなかったんだよなー…
(だからこそ、やったらいいってことです)