離婚が「強み」に?

ブログ担当の酒井です。

離婚経験って普通、ネガティブな印象だと思いますが・・・

 

カセツウのセミナーでは、「ワークタイム」を設けています。ある課題を設定したり、質問を投げかけたりして、参加者それぞれに「自分事として」考えてもらう時間です。その中のひとつが、「USP」を考えてもらうワークです。

USPとは、Unique Selling Proposition の略で、ザックリいうと「商品コンセプト、あなたの強み」です。つまり、通訳者としての強みに繋がるようなことをヒントを元にたくさん書き出していただき、セミナーが終わる頃にはボンヤリとくらいはできている・・・という状態を目指して行っていただきます。

今日はそのUSPについて、先輩起業家のとても面白い話を。

その方、Tさんといいますが、周囲の方が「集客の天才」とほめそやす程のマーケティングのプロです。そのTさんが先日セミナーで話してくれたのですが、、、

Tさんはバブル時代に会社を立ち上げ、時代背景も手伝ってあっという間に億を超える年商まで持っていったそうです。が、その時代も長くは続かず調子に乗っていた(本人談)Tさんはその兆候にも気付かず、気付いたらもう「会社を潰すしかない」状況になっていました。ただ、良い意味で諦めも早かった。

「倒産させる」と決めてからはできるだけ関係者に迷惑をかけないように支払うものだけは支払えるような準備をし、活きている一部の事業は譲り渡し、こっそりと着々と倒産の準備を整え、最後は「キレーに」畳んだそうです。もちろん、落ち込みもしたし、苦労もあった、迷惑をかけてしまった人もいた、とのことですが、、、

が、そこからマーケティングについて勉強(といってもお金もないので図書館で、です)し、今度は人を雇わないひとりビジネスで成功を収めていきます。

倒産した当初、いろんな知り合いの社長にご飯に誘われたそうです。なぜか?社長というものは倒産を怖がりますし、避けたいと思っているからです。倒産してしまった人の話を聞いて、自分は大丈夫か、同じ轍を踏まないように参考にしたい、という気持ちがあるからです。でも、会社を倒産させたことは「恥」だと思う方が殆どですから、そんな話を大っぴらに聞かせてくれる人もなかなかいない。そこで、倒産のことをベラベラ話してくれるTさんを呼んで話を聞きたがる、ということです。

結果、Tさんはご飯をおごってもらうのはもちろんですが、「倒産コンサルタント」としての立場も作っていきました。世の中にコンサルタントは溢れかえっていますが、TさんのUSPは「会社をきれいに倒産させたこと」だったわけです。

このTさんの話から学べるのは、一般的には「弱み」と思われることでも、「その情報を求める方=マーケット」さえ見つければ、逆転して「強み」になりうるということ。

例えば、離婚問題で8年間苦労した女性。普通に考えると単なる苦労話かもしれませんが、彼女も離婚問題専門のコンサルタントとしてうまくいっています。

こんな例を目の当たりにすると、自分がこれまでに取り組んできた「失敗」も、その「失敗」をしたくない人に対しての強烈なアピールポイントになる、、、と思えてきませんか?

僕の場合は、会社員を辞めてフリーランスのコーチとして活動を始めた当初は自分の強みに気付かずにサッパリ顧客に選ばれない時期がありました。世の中にコーチは溢れているからです。でも、そういう経験があり、そしてうまくいく方法を身をもって実践してきたから、自分の強みがなかなか確立できずに「依頼が来ない」と嘆く通訳者さんの気持ちがわかり、そのサポートをする礎になっていると、今は思っています。

なので、今度お会いした時には、皆さんがこれまでやってきたいろんな「失敗」を聞かせてほしいな、と思っています。

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