通訳実績はだれのもの?(公開していいの?)
ブログ担当の酒井です。ご質問をいただきました。
「フリーランスの通訳者としてホームページを作ろうと思っています。通訳エージェント経由で対応した通訳案件は、自分の通訳実績として掲載してよいものでしょうか?」
ご質問ありがとうございます。まず・・・
ホームページ制作、いいですね(^_^) もう、必須だと思いますよ。で、ご質問の「通訳実績はどこまで公開しても良いか?」について。
1.依頼主に確認する
通訳エージェントに確認するのがいちばん確実です。その一方で、通訳エージェント、通訳コーディネータが通訳者さんから「この通訳実績、ホームページに載せて良いでしょうか?」と質問されても、、、「めんどくさい」と思うのが実際のところでしょう。
あなたのために通訳実績を公開していいかどうか確認する、場合によってはエンドクライアントに確認するメリットがなにひとつないからです。もちろん、とても仲の良い通訳コーディネータさんであれば努力してくれるかもしれませんが・・・
そこで通訳コーディネータから出てくる答えが、「掲載は控えていただけますか?」になる可能性が非常に高いと思います。実際には掲載していいのか、公開していいのかはほとんど検討・精査してないと思いますよ。
でも、これに対して文句を言うわけにもいきませんね。
2.一部の情報をボカして掲載する
なので、企業名や案件名をボカして掲載する、ということになると思います。例えば、コカ・コーラの案件なら「大手飲料メーカー」として表記するなど。本田技研なら「大手自動車製造メーカー」等でしょうか。もっとも、近年では業種業態が複雑化して「この表記でいいのか?」なんてこともしばしばですが・・・。現実的にはこの路線を取ることになるんじゃないかと思います。
あとこれは、決して通訳エージェントが言わない、言えないところですが…
ボカして書かれると、通訳エージェント側では「あの件じゃないのか?」と推測はついても、断言することはできないですからね…(^^;) 具体的なクレームとか掲載取り下げのリクエストが来ることは考えにくいでしょう。
その一方で、、、
「心象」はベツモノ
まあ、上に書いた通り具体的なクレームなどには発展しないと思いますが、一方で「心象」はベツモノだということも心がけておいたらいいでしょう。
「確かに具体的な企業名とかは書いてないけど・・・」「確かにウチの案件とは言い切れないけど・・・」
だけど、、、
この気持ちを持たれると、どうしても信頼関係に影響が出る可能性はあります。「御社の案件だなんてどこにも書いてありませんが?」なんて主張をしたらOK、とは思えませんよね?
なので結局、理想としては「OKだと確認が取れている実績」だけ掲載しておくのがベストだということになります。
どうですか? この「どっちつかずの解説」は笑?結局、何の結論も出してませんね笑笑。
まあ、僕は結論を出す役割でもないのでそれはそれで問題とはまったく思ってないんですが、もうひとつだけヒントを書いておきます。
そもそも、、、なぜ、ホームページで通訳実績を公開したいのか?
この点について考えてみるといいかな、と思います。ああ、これはとても貴重な助言だと思いますよ・・・笑。
このブログを読んだ養成講座に参加の皆さんは、気になったら受講生ページで質問してみてくださいね(^_^) (質問されないと忘れちゃうと思うので・・・)