対応分野は多い方がいい?
ブログ担当の酒井です。
エージェント新規開拓の際の「対応分野」は多い方がいいんでしょうか?
結構こういう相談を受けることがあります。
「来週、新規の通訳系の派遣会社に登録に行くんですが、できること(分野)はたくさんアピールしておいた方がいいでしょうか」
あなたなら、どうお考えですか?
酒井なりの回答を書いてしまうと、、、はい、まずはひとつかふたつに絞った方が良いと思っています。
「どんな分野に対応されてますか?」と訊いて、「はい、金融、IR、IT、機械や生産、マーケティング、アパレル、化粧品、なんでも対応しています」と答えられると、酒井は何と言うか?
「へー、(幅広くて)スゴイですね」と言います。いや、本当にそう思うんですよ。素直な反応なんです。
ただ、そこでそのまま受け取ってもいいんですが、私の場合は「その中でも特に得意なものを挙げるとすれば?」とまでは掘り下げてました。逆に仕事が出しづらいからです。このアプローチはどちらかといえば「相手のために」という気持ちがあったのかなと思います。
「幅広い分野に対応している」と聞くと、無意識にどう感じていたか。心の奥では、「浅く広く、のレベルなのかな」と受け取ってしまっていたと思います。つまり、「すべての分野においてたいしたことない通訳者なんだろうか」と。
「そんなことないわよ!どの分野だってしっかりこなしてきたし、深いところまで専門用語含めて通訳できます!」という反論も聞こえてきそうですが、、、
すみません、ここで気付いてほしいのは、「そんな事実は関係ない」ということです。
繰り返します。あなたが本当に物凄い努力をされていて、すべての分野においてかなり高レベルの知識を持っていたとしても、「そんな事実は関係ない」んです。だって私(コーディネータ)はあなたの高レベルな知識を確かめる術は持っていないし、(この時点では)どうしても確かめたい、とも思っていないんですから。
言い換えると、無意識レベルでも、そんな風(浅く広いレベル)に思われてしまうと、リカバリするのは大変です。リカバリの機会が与えられないですからね。だから、最初は「この分野の人!」と強烈に印象付けることができる、ひとつかふたつの分野で十分だと思っています。
そして、その分野についても、選び方に注意してください。
「自分が得意なもの」を選ぶのもひとつ、というか、ほとんどの方がそうされていると思いますが、、、「相手が求めるもの、その通訳エージェントが通訳を必要としている分野、仕事が多い分野」を選ぶと、相手は喜びます。
こんなことはビジネスとしてあったりまえのことですが、ついつい、「自分ができること、得意なこと、やりたいこと」を説明してしまいがちですよね。
「顧客」あっての「サービス提供者(通訳者)」だということ、意識してみてくださいね。