クライアント(もどき)に『え?たった1時間で●万円?通訳ってボッタくりじゃない?』 と言われた日のために。
通訳者のレートって、高いんでしょうか?
通訳者によっては、1時間でも半日扱いで4万円とか、5万円とかもいます。
もちろん、時給ベースで1時間数千円の方も。
でも、いまがどんなステージにいるにしても、半日数万円のステージは視野に入れているはず。
そして、もしかしたらあなたも、クライアントに 『え?1時間なのに?通訳ってボッタくりじゃない?』 と言われることがあるかもしれません…(酒井は通訳コーディネータとして言われたことがあります…)
そんな日のために。
イラスト料を値切る顧客に「ご自分でどうぞ」→ 返ってきた答えがヤバすぎる(笑)
こんな返しができると良いですね(^_^)
ちなみにもうひとつご紹介。
ある日ミケランジェロはベネチアに住む貴族からこのような依頼を受けた。
ミケランジェロはこの依頼を了承し、胸像づくりを始めた。
その貴族は胸像が完成するまでは、ある程度の日数を要すると考えていた。
良いものを作るには時間がかかると。
しかし貴族の予想に反してたった10日でミケランジェロから胸像が完成したとの連絡が届いた。
仕事が早くて困ることはないが、注文した貴族にとって、胸像はこんなに早く作れるはずがないという考えであった。
そもそもこれまでにこんなに早く作ったものはいないと。仮に作れたとしてもそれは質を落としたからに他ならないと考えていた。
なんとなく不信感を抱いていた貴族であるが、料金を聞き、さらに驚かされる。
なんと金貨50枚である!
たった10日間で作った胸像に金貨50枚など、貴族にとって法外な代金以外のなにものでもなかった。
当然貴族はミケランジェロに強く抗議した。
「あなたはたった10日で作り上げた胸像で金貨50枚も要求するとはどういうつもりだ。これが金貨50枚の価値があるとすれば、こんなに早くできるはずがない。もっと安くしろ!」
しかしミケランジェロはいたって冷静にこう答えた。
「あなたはお忘れになっているのですよ。
胸像を十日で作り上げられるようになるまでに、
私が三十年間修行を積んできたということを」
貴族はそれまでの一般的な胸像の作り手でしか物事を考えられませんでした。しかし今、目の前にいる一人の天才は、人生の全てを彫像に捧げてきたのです。
才能の上に努力を積み重ねることで、それまでの常識を打ち破るだけの力を身に着けていたのです。
貴族は胸像を作る10日間しか見ていませんでした。
しかしその背景には30年間の修行の歴史が積み重なっているのです。だからこそ完成が可能であり、これだけの価値を求めることも出来るのです。
10年の修行を積んだ人が1カ月かけて作った胸像
30年の修行を積んだ人が10日で作った胸像
これらは比べることなどできない。大作に作成時間は関係なく、完成形を見て初めて評価ができるのである。