通訳の採用基準が「外見重視」で物議(livedoor Newsより)
ブログ担当の酒井です。
そりゃあ物議を醸すだろうなぁ、、、というニュースから。
※本記事は2016年6月に書かれたものです
朴槿恵大統領のフランス訪問 通訳の採用基準が「外見重視」で物議
・朴槿恵大統領が、フランス訪問で採用する職員の外見を重視したと報じられた
・通訳者などの採用基準に「外見重視、きれいな人」と明記されていたという
・この報道に、韓国のネットユーザーからも批判的なコメントが寄せられた
(略)
フランス・パリで開かれた「KCON2016フランス」の現地エージェンシーは、通訳者・モデル・イベント司会者の採用基準に、「外見重視、きれいな人」と明記した。現地エージェンシーの広告文には「韓国を広く知らせる重要なイベントであるため、容姿端麗な人を選抜する」と書かれていたという。
同イベントに通訳者として参加したキムさんは6日、自身のフェイスブックに「大統領が来るのに、なぜ私がきれいである必要があるのか」と題する文を書き込み、「外見至上主義」的な行動を批判した。キムさんは「フランスで暮らしているが、採用基準に『きれいな人』という浅はかで性差別的な単語が露骨に書いてあるなんて聞いたこともない」とし、「通訳者に必要なものは外見ではなく言語能力であるはずだが、いまだに女性は能力ではなく外見を求められている。私が見る限り、今回のイベントに『きれいで容姿端麗』が必須の仕事はなかった」と主張した。
たまに、いらっしゃいました。そういうオーダーをしてくる企業のご担当者。
まあ、例えばハイブランド・ジュエリーのイベントに、例えば私みたいな(通訳者じゃないですが)ムックリした、たまにヒゲも伸ばしているようなのが行くのは果たして適切かどうか、というところはあるので、一概に「通訳スキルだけで判断するべき」とバッサリやるのは難しいとは思います。
同じく20代の女性起業家の通訳として50代男性が出ていくと、依頼主とはいえ20代女性からすると50代男性にはいろいろと気を遣ってしまうでしょうし、取引相手からしても違和感が出てくるでしょう。
もしかしたら反論もいただいてしまうかもしれませんが、文章(成果物)だけが顧客に届けられる翻訳者とは異なり、顧客に直に接する通訳者はやはり「総合力」での勝負になると思うので、通訳スキル以外の面でも気を配るというか、「どうでもいい」とは思わない方が良さそうです。服装含めた身なり然り、言葉遣い然り、雰囲気作り然り、、、もちろん、今回のニュースのような「外見重視」とか「容姿端麗」という、「誰が判断すんの?」「あまりに主観的過ぎるでしょ」という項目が「条件」になってしまうのは拙いとは思いますが。
でもまあ、ちょっと俯瞰してみると、実は通訳者に限った話ではありませんね。通訳コーディネータだってコーディネーションさえバッチリできればあとはどうでもいいのかというとそうではないでしょうし、営業職だって同じです。
酒井だって人と接するお仕事ですから、「稼げるようにさえすればいいんでしょ」なんて考えてテキトーな身なりでいいってわけではありません。やっぱり「総合力」だと思っています。
でもやっぱり、クライアントから「通訳者さんの写真を提出してくれ」と言われた時は、なんだか違和感があって適当に案件を流してしまったなぁ、、、なんて、今頃になってここで告白しておきます(^_^;)