翻訳チェックで生計を立てれるか?

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カセツウ通信 2023.4.6(木)
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いただいた内容を記載しておきます。

1.翻訳のチェックやレビューを
専業として取り組んでいる方は
いらっしゃるのでしょうか。

2.翻訳のチェックやレビューを
担当する方はどの程度のスキル
(初心者、経験10年以上など)の
方が適切だと思われますか。

なぜこのような質問をさせて
いただいているかというと、
ある翻訳会社からチェックやレビューの
依頼ばかりくるようになっていて、
断る理由を考えたいからです。

チェックやレビューを受けていると
翻訳スキルが低下する(自分なりに
維持しようと努力はしているが、
限界があるように感じています)、
訳文の出来栄えによっては時間が
かかってしまい割に合わない、
(以上をぬきにしても)報酬が低すぎる、
というのが私がいま考えている理由です。

しかし、こういったことを直接
伝えるわけにはいかないので、
もう少しオブラートに包んだ理由を
考えたいと思っています。

(過去記事を検索しましたが
うまくひろえなかったので)
よろしくお願いします。

NFさん

NFさん、ご質問ありがとうございます。

とりあえずいただいた質問1.2.に
回答しておくと、、、
______________

1.翻訳のチェックやレビューを
専業として取り組んでいる方は
いらっしゃるのでしょうか。

(回答)
います。が、いくら稼いでるか、
必要十分な額か、は当然ながら
知りません。

この場合の「専業として取り組む」は
ただ単に「翻訳はしておらずチェックは
している」という意味合いです。
それ以上でも以下でもなく。
______________

2.翻訳のチェックやレビューを
担当する方はどの程度のスキル
(初心者、経験10年以上など)の
方が適切だと思われますか。

(回答)
求められるチェックの内容によります。
一次翻訳者の責任範囲にもよります。
いわゆるJob Descriptionによるというか。
______________

 

以上、回答、、、なんですが、
問われたことに対して出し惜しみを
しているわけでもなければ、曖昧にしたり
はぐらかしているつもりもありません。
本当に書いたように思っています。

でもきっと、NFさんはこういう回答が
聞きたいわけじゃないんだろうなぁ、
とは思います。

補足みたいに書いてありますが、
「やりたくない仕事をどうやって
断ればいいでしょう?」というのが
”まだ少しは” 本当に訊きたいことに
近いんじゃないかと思います。

 

そこまでわかってる/推測してるなら
そちらへの回答を書いてあげたら
いいじゃないか、書いてくれれば
いいのに、、、なんて思う方も
いるかもしれません。

でも、それでは”ためにならない”と
僕は考えてます。”ためにならない”のは
NFさんのために、という意味です。

ここで「オブラートに包んだ断り方」を
ひとつ、ふたつ、具体的に書いたとして
(いくらでも書けます、得意です笑)、
そんな表現のひとつふたつがNFさんの
今後の翻訳キャリアにどれくらい
役に立つんだって。
立ちません。そんなもん。
立ったとしても「今回限り」です。

じゃあうまく「角が立たないように」
「オブラートに包んで」この会社からの
チェックの仕事を断れたとして、
そのあとは?どうするのか?

チェックを断れば翻訳の仕事が、
やりたい案件が来るようになるのか?
そんな理屈もないですよね。

だから「本当に解決すべきこと」は
「そんなこと」じゃないんです。

僕にはそこまで見えているのに、
ここで「こんな書き方がいいですよ」
なんて返したとしたら。

僕は「そういうの」がとても得意なので
きっと書いた文章は「なるほど!」とか
「それはいいですね!」と思うだろうし、
「そう書いて送ります!」そして
「ありがとうございます!」と
感謝される自信があります。

、、、で?そのあとは?

上に書いたような話に戻ります。
そんな「書き方」を教えたところで
少し長い目で見たら”ためにならない”
僕が言っているのはそういうことです。

 

じゃあ、困っているNFさんは
どうすればいいのか?
僕はどうするのが本当にNFさんの
ためになるのか?

____________

先日、サポートを受けるか迷っている方が
こんな風に相談してくれました。

「継続サポートか単発での相談か迷ってます」

僕の回答は「絶対継続がいいです」でした。
その方が僕の売上が増えて嬉しい、
なんて理由じゃありません。

構造としては同じなんです。

「悩んでいる目の前の具体的なこと」を
1時間相談して解決策が出たとしても
(そしてそれはたいてい出ます)、
応用が利かないことがほとんどです。

一回きりの相談が終わったときに
「ありがとうございます!やるべきことが
はっきりしました!」なんて晴れ晴れした
顔で言われて、そう言われた僕も
「いいことしたな、役に立ったな」
なんて嬉しくなったとして、、、

そのあとは?

実績表の書き方をしっかりレクチャーして
その通りに書いたとしても、そのあとは?

いざエントリーするときにどんなことに
気をつければいいのか、自信がない、
そんな時はどう考えればいいのか?

そしたらまた「単発の個別相談」を
検討するのか?そしたらその次は?

「単発の相談でももちろん喜んで
全力でお答えしますが、それだと
目の前に見えている”わかりやすい”
問題をいくつか解決するだけで、また
別の問題が出たときには同じことが
起きます。だから継続を勧めます。

継続的に僕と付き合っていけば、
手に入るのは”問題の解決策”ではなく
”問題に立ち向かえる自分自身”です。

やり方を学ぶんじゃなくて、
あり方を学んでいきませんか?」

こんなことをお話ししたら、
その方は継続サポートを選ばれました。

 

「やり方」を伝えても、使うためには
それに見合う「あり方」が必要です。

「ツールセット」を使うためには
「スキルセット」が必要だし、
「スキルセット」を使いこなすには
「マインドセット」が必要です。

下に書いたものほど大切なのに、
下に書いたものほど手に入れるには
時間がかかります。

ツールはもらえば手に入りますが
スキルは自分で磨く必要があります。
ましてやマインド=あり方を磨くには
スキルよりも時間がかかります。

そこまで見えている、知っているのに、
ツールを渡して役に立ったつもりになって
「イイ気持ち」になっているなんて、、、
本当に本人のためを思っているとは言えない。

NFさんの問いに対して答える方が
こんな長い文章を書くよりもよっぽど
ラクだし、時間もかからないし、
手っ取り早い「ありがとうございます!」が
手に入ることもわかってます。

でも、ためにならない。

 

NFさん、に、限らずです。
NFさんが質問をくれたので
取り上げさせてもらってますが、
NFさん固有の話じゃありません。

このメルマガを読んでいる、
そして日々なんらかに悩んでいる
「あなた」に向けて書いています。

NFさん、そして悩みを抱えるあなた、
ある程度の期間、僕と付き合う前提で
学べるカセツウに入ってください。
個別サポートでもOKです。

もしかすると「売り込みかよ」って
思われてしまうかもしれない。
メルマガ解除されるかもしれない。
それでも構わない、と考えてます。

だって売り込みだろうがなんだろうが、
どう思われようがカセツウのサポートを
受けることが本人にとって最良の選択だと
誰よりも確信しているからです。

あたりめえじゃねえか。
僕ほど通訳者、翻訳者の悩みを聞いて
相談に乗ってきた人間はいません。
そればっか9年間やってんだぞって。
1000人以上の通訳者翻訳者の
相談を受け続けてきたんだぞって。
そんな自信もあります。

 

、、、っと、、、

長すぎだし、書いてるうちになんだか
気持ちが昂って表現も荒くなりました笑
でも、本当に思っていることです。

繰り返しです。

NFさん、そしてそれ以外の悩めるあなた、
カセツウを頼ってみてください。
ご相談お待ちしてます。

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