仕事が請けられない時の断り方
ブログ担当の酒井です。
せっかくの仕事の照会、断りたくはないですが・・・忙しくて請けられない時はあるものです。
そんな時、そもそも断っていいのか? 断ってしまうと今後の照会がなくなってしまうんじゃないか? 断るにしてもどう断ればいいのか? ストレートに「忙しいので」と言っていいのか?
なんて、いろいろ頭をめぐるかと思います。
『正解』なんてものはないんですが、僕なりの考え方を。
そもそもの「断っていいのか?」についてですが、これは単に優先順位の問題です。例えばその時期は日本(業務地)にいない、別件がすでに確定している、というケースであれば、じゃあその案件のために旅行を取りやめるのか、確定していた別件をリリースしてもらうようにお願いするのか、という選択になります。
これもやっぱりどちらかが正解でどちらかが間違いというわけでもありません。結局はあなたが何を優先したいか、優先するか、次第ですね。
すごく極端な例にしてしまいますが、照会された案件がかなり有望なクライアント候補からのもので、今後も定期的にボリュームのある依頼が見込める、なんて場合は、もしかすると旅行を取りやめて引き受けるなんて選択肢もあるかもしれません。確定していた別件のクライアントは前々から支払いも悪く無茶ブリがすごいので取引を辞めようと思っていた、ということならそちらを切る覚悟でリリースしてもらう、なんてこともあるでしょう。
実際のところは新しい案件は確定しているのか、確定案件をひっくり返すなんて業界の評価(口コミ)が心配、そもそも自分の信条にあてはまらない、など、考えるべきことはたくさんあるので、そうシンプルな話でもないとは思いますが。
ただ、僕ならその辺もいちおう考慮して検討するかな、ということで書いておきました。
そうした前提を置いた上で、今回は「新規の照会を断るしかない!」という設定で話を進めましょう。
では次に、断った時に今後の依頼や照会はなくなるのかどうかについて。
と書きつつ、このテーマで書くとまた別のトピックで一本書くようなことになりそうなので(^^;)、ここでは割愛します。
ただ、通訳コーディネータとしても、一回くらい照会を断られたからといってそれだけで今後の照会をしなくなるようなことはあまり考えないかな、とは思います。実際僕はそうでした。
ただし、この時にもやっぱり「断り方」は今後に影響を与えるかもしれません。
ということで結局は「どう断るか」が今日の一番のキモですが、すごーくザックリ表現してしまうと「今後に繋がる断り方」を心がけましょう。
とはいえ「今後に伝わる断り方って、ナニ?それがわからないんだけど!」という方も多くいるはずなので、例えば・・・でいくつかサンプルを。
- 「次回ぜひよろしくお願いします」・・・に留めない
これは皆さんやってますよね。単に「できません」で終わるんじゃなくて、「次回ぜひよろしくお願いします」と付けておく。・・・ただし、せっかくカセツウを読んでくれているあなたにはもうひとつ踏み込んで欲しい。上に書いた通り、こんなこと「みんな」書いてます。書いてない人の方が少ないでしょう。ということは、通訳コーディネータもこれを読んで「そうか、これからも照会していいんだな」「今回はNGだったけどまた次回声をかけてあげよう」なんて・・・まったく思わないということです。だってみんな書いてるし。(ただしまったく書いてないと「この通訳者さん、あまり引き受ける気はないのかな」と思われてしまうリスクもなくはない・・・かな)ということで、せっかくなら「いかに今回は残念に思っていて、いかに今後は貴社の案件を請けたいか」をもうちょっと書いてはどうでしょう。「次回よろしくお願いします」だけで済ませている通訳者さんの中で「本当~~~~~~~~~~~!!!!!!!に!!!!!残念です!!!!!!」って書いている通訳者さんがいたら、それだけで印象に残りますね。(この書き方がいいかどうかは別問題です笑)
- 誰か他の通訳者を紹介する
あなたは引き受けられないけど、友人知人の「信頼できる」通訳者さんを紹介してあげることができそうなら、それもとてもいい方法だと思います。もしそれで手配できるようならクライアントは改めて通訳を探す、手配する手間が省けますし、紹介した通訳者さんが良い仕事をしてくれればきっと感謝してくれることでしょう。紹介した通訳者さんの方もお仕事が増えて喜んでくれますよね。ただしこんな心配もあるかと思います。
「今後もその通訳者さんに仕事が行ってしまって、私には来なくなってしまうんじゃ・・・」
その心配もとてもよく理解できます。が、大体のケースではそれでも紹介して上げた方が最終的にはあなたにメリットが出てくると僕は確信しています。これについてもまた別の機会に書きたいと思います。
- 断ったあとにフォローする
これはちょっと「断り方」とは違いますが、断った「そのあと」で今後に繋げるということですね。「先日はすみませんでした」とか「わたしとしても残念でした」なんて内容はこれまた断る時に書かかれているのは「あたりまえ」ですが、断ったその後に「わざわざ」「あらためて」こんなことを書いてくる通訳者さんとなるとその数はグッと減る、、、のはわかりますよね?
こんなところでどうでしょうか。
今日書いたのはたった3つの「サンプル」ですが、たった3つとはいえ、これらを「実行」している通訳者さんはほとんどいないはずですから(実際、あなたは実行してましたか?)まずは十分でしょう(^_^)
今後お仕事の照会を断る際には、「カセツウで何か書いてあったな・・・」なんて思い出してもらえれば嬉しいですね。