地方や日本以外で通訳としてやっていけるか問題
ブログ担当の酒井です。
地方都市に住んでいると通訳の需要がない・・・?
それは否定しませんが、じゃあ、その状況を変えるためにどんなことができそうでしょうか?「地方だから仕方ない」と嘆いているだけでは何も変わりません。変わるとしたら、AI通訳がますます普及してきて、あなたの出番はどんどんなくなっていく方向に、です。
つい最近、カセツウを発見して講座に申し込んでくれた方がいます。
その方がウェブで「リモート通訳」とか「通訳 地方」とか検索したところ、カセツウにたどり着いたと。嬉しい話ですね( ̄▽ ̄)
で、実際のところ、在宅など場所を問わずに通訳サービスを提供できる「リモート通訳」はどのくらい普及しているんでしょうか?
僕はすでに通訳エージェントを退職して5年ほど経っているので、常に最新の現場の状況を見聞きしているわけではありませんが、退職する前の状況、また、退職してからも当時の同僚や通訳エージェントの方々とはやり取りしているので、その中から得た情報や感じていることをシェアしますと・・・
少なくとも僕がいた通訳エージェントや、その他まあそれなりに思いつくような通訳エージェントに関して言えば、そんなにドラスティックに「リモート通訳を推進しよう!」という動きはない、できていない、んじゃないかと思います。
少なくとも日本の通訳市場においては、これまで数十年間を通して「通訳者が現場に行って通訳をする」というスタイルがスタンダートになっています。当然の話ですけど。
一方、IT通信技術はどんどん進歩していて、Skype をはじめその他さまざまな「ウェブ通話ツール」が開発・普及してきています。(ちなみに、「リモート通訳」で検索すると「TeamViewer」というツールの広告がトップに表示されますね)
そうしたツールを活用すれば、通信技術的には通訳者がどこにいようと通訳ができるような環境はとっくに実現可能です。こうしたリモート通訳は通訳者にとっても、通訳ユーザーのクライアント側にとってもメリットが多いはず。ですが、現場での普及はまだまだ。
いろんな理由はありますが、その理由を長々と説明したりするのは今日はやめておきます。
今日お伝えしたいのは、通訳エージェントやクライアント側に「リモート通訳をもっと使ってください、進めて(勧めて)ください、普及させてください」と期待やお願いをしてもあまり意味ないよ、ということ。
これまでのような「現場通訳の仕事の需要」が十分にある限りは、通訳エージェントはリスクがあるリモート通訳を積極的に推進したりはしません。してくれません。
じゃあ、どうすればいいのか?
「あなたが」あなたの通訳サービスを「リモート通訳しますよ」と売り出して、通訳ユーザー向けにダイレクトにアピールすればいいと思います。
ホームページの開設は当然の話かと思いますが、さまざまなメディアを活用して「交通費などの経費がかかりません、ネット環境さえ確保してくれればあなたがどこに出張に行こうが私が通訳します」と伝えれば、そこに価値を感じてくれる通訳を必要とする人はいるはずです。
・・・みんなさっさとやればいいのにー。