[記事紹介] 変化する翻訳業界~いつの時代にも選ばれる翻訳者になるために

ブログ担当の酒井です。

今日はフェローアカデミーさんの記事のご紹介。

変化する翻訳業界~いつの時代にも選ばれる翻訳者になるために

 

ご存知、日本 翻訳連盟(JTF)の専務理事をお務めの高橋聡さんのお話です。ブログ『禿頭帽子屋の独語妄言 side A/B( http://baldhatter.txt-nifty.com/ )』も有名ですね。

そちらの記事から一部抜粋。飛び飛びですから全文はリンク先からお読みください。

実務翻訳でも動画に字幕を、
ITはマニュアルから「マーケティング翻訳」へ

実務翻訳のなかでも、映像のナレーションや台詞を訳す案件が増えてきているということです。例えば、かつては印刷物だったマニュアルを、オンライントレーニング動画の配信に切り替えているケースが増えていて、英語で制作された動画に日本語字幕を付けるといったニーズが出てきています。

IT翻訳の全体量が減っているかというと、そういうわけではありません。マニュアル翻訳に代わって出てきたのが「マーケティング翻訳」なのです。

マニュアルの翻訳ならできるけれどマーケティング翻訳となると難しい、そういう人は、おそらく仕事が減ってきているんじゃないかと思います。そして今後数年で、いま以上に機械翻訳が使われるようになってくるでしょうから、実務翻訳の現場はますます変わっていくと思います。

時代の流れによって状況が変化するのは致し方のないこと。翻訳者自身が時代のニーズに合わせて進化していくことが大切です。

全文はコチラから(フェローアカデミーHPへ飛びます)

 

実務翻訳でも映像のナレーション、いわゆる映像翻訳が求められる、字幕制作ソフトSSTも使用できるようになっていた方がいい、というのはちょっと驚きました。翻訳者が使用するべきツールと言えば Trados に代表される翻訳支援ツール、いわゆるCATツールが思い浮かびますが、字幕制作ソフトも重要度を高めてるんですね。

僕自身が翻訳コーディネータとして働いていた頃は、SDL社がリリースされたばかりの TradosStudio の導入を盛んに推し進めていて、僕が勤めていた翻訳エージェントでもSDLパートナー社としてかなりのリソースを割いていました。

リソースを割くというのは社内の翻訳コーディネータが TradosStudio を使ったプロジェクトマネジメントができるように教育するのはもちろん、外部の翻訳者さんにも使用を勧める、そのためのトレーニングや導入サポートを提供する、という面にむちゃくちゃ時間(つまりかなりの人件費=コスト)を使っていた、という意味です。

僕自身はあの手のツールをいじるのは苦にならない方なので勝手に触っていましたが、ツールに苦手意識がある翻訳者さんに説明するのはなかなか大変な面がありました(^_^;) それでも頑張って導入して下さった翻訳者さんにはやっぱり優先的に翻訳をお願いしていましたが。

 

 

これは僕自身の当時のアタマの中ですが、「映像・ナレーションの翻訳」というのはいわゆる「エンタメ翻訳」に分類されていて、僕のいたような産業翻訳メインの翻訳エージェントには「関係ないもの」と認識していました。その手の問い合わせが来ても断るくらいの扱いだったと思います。当時はそれでも大した売上損失にはならなかったからです(つまり問い合わせの数や分量自体がほとんどなかった)。

一方で、今はもう一般企業(この場合は映画・映像関係ではない企業の意)からの「この映像の翻訳を」という問い合わせが増えてきているのかも。だとしたら無視し続けるわけにもいきませんよね。

おそらく、ですが、実務翻訳・産業翻訳を中心に翻訳を請けている翻訳者で字幕制作ソフトを使って映像翻訳ができる方はまだそんなに多くないのではないでしょうか。これこそまさに「ニッチ戦略」になり得る状況かなと思います。

 

もうひとつ、「マーケティング翻訳」も個人的に非常に興味を惹かれているキーワードです。なんといっても僕自身が「通訳者・翻訳者が仕事を獲得するためのマーケティング」を教えているわけですから。

「マーケティング」とひとことで表してしまうとあまりにザックリしているし、「なんとなくは知っている」気になりそうですが、実際のところ初めてお話をする通訳者さん、翻訳者さんにマーケティング関連の用語を使って話してもあまり通じることはありません。ということは、やっぱり「なんとなく聞いたことがある」レベルではなく、ひとつの専門分野としてどこかで学ぶ方がいいでしょうね。なにより自分自身のビジネスに活用できますから(^_^)

僕もいま手元にある本を60冊くらい手放そうと思っているので、東京まで会いに来れるなら欲しい本を差し上げます。詳細は以下のメルマガバックナンバーにて。

酒井の本棚(卒業本)

 

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