たばこを喫うと通訳の仕事が増える(?)
ブログ担当の酒井です。
皆さん、たばこは喫いますか? 僕は基本的に喫わないんですが・・・
たばこを喫う通訳者は通訳のチャンスが広がるって、知ってました?
一般的に、たばこを嫌う通訳者さんは多いです。というか、ほとんどの通訳者さんが距離を置いているでしょう。通訳者にとって喉・声は大事な商売道具。声が出なくなったりしたらお仕事になりません。声が嗄れてしまうとせっかくのデリバリーがクライアントに届かなくなります。ではあるんですが、だからこその話。
僕が担当していたクライアントには、リサーチ会社がありました。ご担当者とはなかなか相性も良く、頼りにしてくれていたように感じます。そして、リサーチ会社からの通訳業務といえば、グループインタビュー(グルイン)、デプスインタビュー(デプス)です。もしかすると「グルインってなに?デプスって?」という方もいるかもしれませんが、ここでは説明は割愛します。
そして、数は減ったものの、たまにあるのが「喫煙者を対象にしたグループインタビュー」というもの。外資系のたばこメーカーが日本で新しいブランドやテイストのたばこを発売する前に、見込み客(喫煙者)に集まってもらって、実際にその商品を喫ってもらい感想をヒアリングする・・・といったものです。
この場合、喫煙者を対象に喫煙した感想を聴くわけですから、当然、現場でもたばこが喫われるわけです。そこで通訳をする必要があるわけですが・・・ たばこを毛嫌いしている通訳者がこの業務に入るのは、ちょっと無理がありますよね。カラダの面でも、メンタルの面でも。だからこの案件においては、「たばこを喫う」ということが仕事獲得のチャンスに繋がるわけです。もちろん、喫わなくても「たばこの現場OK」だけでもいいんですが。実際、この項目は僕が勤めていた通訳エージェントの通訳者データベースにあったものです。「たばこ現場」に対して ”〇” か ”✖” かが書いてあります。
・・・だからみなさん、たばこを喫いましょう、という話ではありません。
今回のお話からお伝えしたいのは、「どんなことでもリソースになり得る」ということ。通訳者の世界において、(いや、いまではもう社会一般と言ってもいいのかもしれませんが・・・)「たばこを喫う」というのはネガティブに捉えられがちです。体調(喉)の管理がなってない、それ以前にあれは毒です、なんつって・・・
それでも、場面やニーズが変われば、ネガティブに捉えられがちな「喫煙」というステータスがプラスになることもある。だとすると、あなたが好きでやっている ”ナニカ” だって、ある特定の場面やニーズにおいては強みになり得るはずです。
お酒が好きでついつい飲み過ぎてしまう、、、なら、いろんな良いお店を知っているのでは。だったら、それを求める相手に提供する。ついつい夜更かししてしまう、、、なら、深夜業務はどうでしょう(海外とのテレカンだって深夜の場合があります)。スマホやアプリが大好きでなんでもインストール、いじってしまう、、、なら、それが役立つ業務はどんなものが?
なんて風に考えていくと、意外と気付いていなかった「特徴」が「リソース」に変わってきます。
・・・注意しないと、『だからたばこもやめなくっていいか』なんて発想になっちゃいそうですが(^_^;)