通訳の才能がない・・・

ブログ担当の酒井です。

通訳って、相当高度な専門スキルですよね。そんなことは僕が言うまでもなく実感していると思いますが・・・

通訳学校での授業でうまくできなかった、通訳トライアルに落ちた、そしてそんな自分の一方ではすごく難しそうな通訳を涼しい顔をしてこなしている通訳者がいる・・・ こんな風に思ったこともあるでしょう。

自分には、通訳の才能がないんじゃないか・・・

そう思ったことがあるあなたに質問です。

 

その結論は、出ましたか?

 

なんて訊いてみましたが、きっと、出てませんよね。ということは・・・ それ(才能の有無)って本質とは関係ない、ということかもしれません。

もちろん、同じことをやっても早く上達する人、時間がかかる人、とても上手にできちゃう人、なかなかうまくできない人、います。そして、『才能がある人』は確かにいます。トップクラスの通訳者、トップクラスのアスリート、トップクラスの経営者、などなど・・・ 彼らはきっと、才能という土台があって、トップクラスに到達したんだと思います。

では、『才能がない』とトップクラスになれないのか? それもまた、違う話です。本当の本当の本当のトップクラスになればその才能の有無で差が開くそうですが、そもそもそのレベルまで到達していないのに『才能の有無』を気にするのは意味のない話です。

ちょうどよい記事があったのでご紹介します。

「才能がないから」って言う人は!武井壮の言葉にハッとする

僕は才能がないから、って言う人は才能が無いんじゃなくて才能を育てる気力が無いだけだよな。。運動のセンスがないから、って言う人は自分の身体を動かす感覚を本気で磨いた事がないだけ。。あなたは特別だ、なんて言う人は自分で人より何百倍も積み重ねた特別な経験がまだ無いだけ、なれるよ。。

でも凡人は天才にはなれませんよね?なんて言う。。その天才と崇める相手が自分より学んで、自分より正しく、自分より厳しく、自分より多くの時間をかけて進んでるんだ、と思えないならそりゃ勝てる訳がない。。自分を才能の無い特別な人間だと思い込んでるうちは何やっても特別にはならないよ。。

http://grapee.jp/360566 より抜粋

リンク先にもう少し書いてあるのでよければ読んでみてください。

 

『才能』のせいにすれば、楽ですよね。だって、有るのも無いのも誰にもわからないし、自分にだってわからないのに自分で『ない』と決めてしまえば、『才能がないからできないんだ』って言い訳ができる。『努力不足だ』と認めなくてもいい。だって『才能がない』んだから。『しかたない』。

 

毎月通っている、生き方・あり方について学ぶ講義に参加してきました。先日メルマガで書いた、僕が泣かされた例の講義です笑。昨日は『漫画家になりたい』と語る参加者に対して、先生が返されていたのは『じゃあ努力。数千枚描いてきて持ってきてください。そしたら小学館でも藤子プロダクションでもコネを作って紹介する』でした。『才能』なんてひとことも口にしませんでした。

先生の講義は毎回5時間以上にわたり、昨日は6時間を超えました。でも、飽きない。眠くならない。ずっと聞いていられる。それはひとえに『ファシリテーションスキルだ』と先生は言います。でも、もともとそんなことは得意ではなかったと。

『実力なんか付けたらいい。実力不足なんか努力不足ってことやろ。俺は努力してきたし、してるぞ。25年間、毎日毎日、それこそ一日中、しゃべり倒しとる。喉もわざと一度つぶして、声を作り直した。その方が影響力を発揮できる声になるからや。今も5分あればオーディオを聞いてる。間の取り方、声の出し方、言葉遣い、視線の配り方、、、ちゃんとできとるかどうか、いまだにチェックする。それだけやって、今がある』

・・・才能どうこうじゃありません。25年間毎日、練習・本番問わず通訳をしたら、果たしてあなたの通訳スキルは、『才能がないから』と言っているレベルでいられるでしょうか。きっとそんなこと誰にも言わせない領域に達しているはずです。なぜなら、それだけ努力を続けられる人自体が多くないから。

才能どうこう、センス云々、を考える前に、まずは自分にできる努力をして、継続してみてください。そのうち努力を辞めていく周りの人の中で、諦めずに努力を続けるあなただけが残ったとしたら。クライアントはだれを選んでくれるでしょうか。

ま、それも『努力の才能』と言ってしまえば、身も蓋もないのですが・・・笑

 

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