実績がない状態でのアピール方法

ブログ担当の酒井です。

実績がないと案件は貰えないし、案件が貰えないと実績は増えないし・・・なんて悩みを感じたことはありませんか?今日はその解決策のひとつを。

実績がない状態でのアピールはどうすればいいんでしょうか?

通訳翻訳の道に進もうとした方なら、きっとこう、通訳翻訳業界の「中」に入りたいと思いながら業界の周りをグルグル回ってるんだけど、どこにも中に入る扉が見当たらない・・・そんな思いをしたことがあるんじゃないかと思います。そして、現在進行形でその段階で困っちゃってる人もいるでしょう。

 

この状態の打開策について説明する前に、まずそもそも、「どんな実績をお持ちですか?」の意味から考えてみましょう。

なぜ、実績について訊かれるのか?

ほとんどの方はそんなこと考えたことがないはずです。「だって訊かれるから・・・必要なんでしょう?」くらいのもので・・・それはもちろんそうですが、ここではあえて考えてみて欲しいんです。

 

まあ、結局は「お仕事を依頼できるかどうか判断するため」ということなんですが、その問いをもっと本質的に掘り下げていくと、要はコーディネータは「あなたのことを信用していいんですか?」を訊いている、ということです。

 

コーディネータは、あなたがどんな実績を持っているかを本当に事細かく知りたいわけじゃありません。

医療分野の案件対応の実績があります、に対して、『何件ですか? 10件ですか? 15件? 34件? 89件ありますか?』なんてことを知りたいわけじゃありませんし、『通訳歴5年』に対して、『本当は4年と11ヵ月じゃないの?』とか、『5年3カ月のはずでしょう?』とか、、、

そういう細かい「事実」はあまり掘り下げても仕方がないっていうのは伝わるでしょうか。

 

つまり、コーディネータ側としては「あなたのことを信用できますか?信頼してお仕事を任せて大丈夫ですか?」ということを知りたいだけなんです。それについて納得させてほしいんです。

コーディネータは「わたしを安心させて欲しい」と思っています。『この人に依頼して大丈夫かなぁ』なんて不安な思いをしながら依頼なんてしたくないんです。もちろんどんな結果になるかは実際に依頼してみないとわからないにしても、せめて『まあ大丈夫だろう』という程くらいには安心して依頼したいんですよね。

これは皆さんも気持ちはわかりますよね? 例えば何かを買うにしたって、安心して買い物をしたいじゃないですか。コーディネータもこの心理は同じってことです。

 

ということは、どういうことか?

コーディネータに信用してもらうために出せるような実績がないとしたら、通訳翻訳実績以外でもコーディネータを安心させられる材料を出して上げられれば、実績がなくても有効なアピールはできるはずということです。

ここでのポイントは、必ずしも通訳実績に限らず、翻訳に直結することに限らず、信用の材料になりえるということです。

 

すごくわかりやすいものでは『誰かの紹介』があります。

例えばそのエージェントですでに仕事をしている通訳者さんの紹介とか、翻訳学校の先生からの紹介とか、そういうものがアピール材料になるというのはイメージできると思いますが、これ、実は実績のあるなしををすっ飛ばしているという点、おわかりでしょうか。

僕が通訳コーディネータだとして、よく依頼している通訳者さんから「お友達の翻訳者さんを紹介したいんですが」と言われたとしたら、まず話をお伺いすると思います。

もしその紹介された方があまり翻訳実績を持っていないとしても、「〇〇さんの紹介だし、一度小さいお仕事くらいお願いしてみるか」みたいな感じになります。これもイメージできますよね。

もちろんそれで実際の翻訳がダメだったとしたらそれはそれで仕方ないというか、それはまた別の問題で、翻訳スキルを磨こうぜって話になると思うんですが、少なくとも翻訳実績がないから中に入れないっていう問題はクリアしてるわけです。

誰かの紹介というのはわかりやすい例ですが、そうじゃなくてもいろんなことは使えるはずです。

 

ぜひ、コーディネータがあなたに本当に訊きたいこと---

『あなたを信用していいですか? その証拠をいただけますか?』

への回答、用意しておいてください。

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