【通訳者の交渉術】 『お仕事ください!ぜひ、よろしくお願いします!』 ・・・これは正しい?間違い?
おはようございます!
”稼げる通訳者育成”コーチ、酒井です。
通訳エージェントのコーディネータとして10年勤めた後、コーチとして独立して「通訳者になりたい!」「それも稼げる通訳者、売れっ子通訳者に!」「ずっと通訳をやっていきたい」「でも通訳の仕事が来ない・・・」「スキルはあると思うのに何が足りないの?」「長くやっていればそのうち報われるはず」と思っている方を、通訳スクールも通訳エージェントも教えない、メンタルとマーケティングの観点からサポートしています。
このブログではその経験を活かして通訳エージェントの本音、通訳コーディネータの本音をベースに、「稼げる通訳者になりたい!」あなたの役に立つヒントをお届けしています。
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今日のタイトルは「【通訳者の交渉術】 『お仕事ください!ぜひ、よろしくお願いします!』 ・・・これは正しい?間違い?」です。
最初に言っておきますね。今日、お伝えすること・・・真に受けないでください笑。
いえいえ、「真に受けるな」とも書きましたが、正確には「自分のステージ・状況・相手との関係性」によって使い分けがあるので、適切な考え方をしてくださいね、というのが正しいです。
フリーランスの通訳者にとって『交渉力』が重要だというのはお分かりだと思います。『交渉』というと大げさに感じるかもしれませんが、仕事の獲得、そのレート、その他条件、すべて『交渉』の結果です。
もし、「いえ、私は特に交渉していないけど、、、基本的に相手にお任せなんですが、、、」と感じることもあるかもしれませんが、それも実は『交渉の結果』です。「言い分・主張を100%通そう」という相手の交渉がうまくいったと言えるでしょう。
交渉力次第で、まったく同じ仕事をしても得られる報酬が変わるのは当然です。事実、通訳コーディネータ時代にいろんなお仕事をいろんな通訳者さんに依頼していましたが、ひとつの案件に対して複数の通訳者さんを手配する場合、Aさんへに支払う通訳料とBさんに支払う通訳料が違うのはごく当たり前のことでした。
さて、そんな交渉力ですが、どんな交渉法、アプローチが良いのでしょうか?
今日のタイトルの『お仕事ください!ぜひ、よろしくお願いします!』・・・これは正しいアプローチですか?間違ったアプローチでしょうか?
最初に書いた通り、真に受けていただく必要はないのですが、、、
実はこの『お仕事下さい!よろしくお願いします!』アプローチは、できれば脱却したいアプローチです。でも、このアプローチを採っている方は多いのではないでしょうか?私もコーディネータ時代にたくさん「お仕事ありませんか?」アプローチを受けてきました笑。結果、、、よほど通訳者さんを探しているタイミングとばっちりあわない限り、依頼することはありませんでした。
では、どうすれば良いのか?どんなアプローチを採るべきなのか?
酒井の考えでは、相手から「お願いしたい」と言ってもらうアプローチを採るべきです。
Aさん: お仕事下さい!よろしくお願いします!
クライアント:じゃあ、この仕事があるからどうですか?
Aさん: あああああありがとうございます!!!!頑張ります!!!!
このAさんの例と、
Bさん: 最近こんな状況です、来週は少し空きがあります
クライアント:そうですか!じゃあこれ、お願いできますか?
Bさん: その日なら大丈夫ですよ、お引き受けします
このBさんの例。
少し極端に書きましたが(笑)、通訳者とクライアントの関係が違っているのはわかりますよね?そして、もらえる報酬はAさんとBさん、どちらが多そうですか?
フリーランスの通訳者が目指すべき顧客との関係は、AさんではなくBさんの関係づくりです。「仕事をくださいとお願いする」立場ではなく、「仕事を依頼したいとお願いされる」立場になる。そうすることで、仕事の件数も収入の額も、圧倒的に変わってきます。
『明日からそうしましょう』とは言いませんが(笑)、目指すべきところはどこか、ということは常にアタマに入れて日々の関係づくり、自分の見せ方を考えることをおススメします。
『サヨナラ、お願い営業!』ですよ(^_^)