【コーディネータこぼれ話】 思い込みで数年間も損をし続けていたハナシ(あなたも損してるかも)
今日のタイトルは「【コーディネータこぼれ話】 思い込みで数年間も損をし続けていたハナシ(あなたも損してるかも)」です。
以前も書いたかもしれませんが、私は翻訳部でリーダーを5年ほど務め、そこからの異動で通訳部のリーダーになりました。
翻訳のことも通訳のことも理解して対応できるコーディネータは私以外にはいなかったので重宝はされたものの、しばらくは二足の草鞋を履くことになって少しタイヘンだったことを思い出します。
通訳部に移ってからも、クライアントから翻訳のニーズが出てきたら、状況を見て全部自分で担当したりもしていたのですが、、、
移動して数年が経過しました。もちろん、クライアントも通訳者も、私のことは『通訳部』として認知しています。
ある時、長くお世話になっているクライアント担当者のKさんと電話で話をしていたら、ふと、訊かれました。
もう、ポカーンとしてしまいました。
いやまさか、数年間お付き合いをしていて、うちが翻訳をやっていることを知らなかったとは!
Kさんは、うちのことをあくまで『通訳エージェント』だと思っていて、翻訳はおろか人材派遣紹介業をやっていることもご存じありませんでした。
私の方も、まさかそれが認知されていなかったとは夢にも思っていなかったので、通訳業務で頻繁にやり取りをしていても、いまさら『翻訳ありませんか?』なんてお伺いは立てていませんでした。
さらに言えば、私の頭の中には『通訳をやっているんだから翻訳もやっているに決まってるでしょ』という、『自分勝手な思い込み』があり、それをKさんやクライアントにも押し付けていたということです。
ところがKさんの頭の中では、通訳と翻訳は『まったく関連性のないもの』だったわけです。(実際は関連付ける方もたくさんいると思いますが)
こんな小さな思い込みで、数年間も損をし続けていたわけです、、、
いま、このことを思い出して痛感するのは、
・買い手と売り手の認識にはズレがある(かもしれないと思え)
・買い手に対して売り手の商品・サービスを認知させるのは売り手の責任
・思い込みでチャンスを逃さないように、常に自動的にアピールできる仕組みが必要
なんてことです。
皆さんの場合はどうでしょうか?
ご自身が提供しているサービスをしっかりと漏れなく、ズレなく、クライアントに認知してもらえているでしょうか?
『製薬関連の通訳が得意』なあなたのことを、もしかしてクライアントは『たまに製薬関連の通訳もしているIT系の通訳者』なんて思っているかもしれませんよ!?
もし、通訳エージェントからの照会内容が、『なんでこの系統の仕事を私に回してくるんだろう』と思うようなものが多かったとしたら、、、
いちど、あなたの『セルフイメージ』とクライアント側の『あなたのイメージ』を確認してみたらいいかもしれません。
もしかしたら、『えーーーー!?製薬が得意なんですか?いつも通訳者がいなくて困ってたのにーーーー!』なーんてことに、なるかもしれませんよ。