「この案件、私にできる…?」と迷った時
ブログ担当の酒井です。
思いもかけない案件が飛び込んできて、その難易度に「私に、できる…?」なんて迷う時があります。
そんな時はどう考えたらいいんでしょうか?
「日程は空いているんですが、難易度が高そうで、ちょっと不安があります。私にできるでしょうか、、、?」なんて、まさか照会してくれたクライアントや通訳コーディネータに訊けませんよね。
もし僕が通訳コーディネータ時代に通訳者からそう訊かれたとしたら、、、
「知らんがな」と思います。
とはいえ、気持ちはわかります。すべての案件に自信を持って対応できるわけもありません。こんな時には「数値化」してみることをおススメします。
あなたの通訳スキルを10としたら、その紹介された通訳案件の難易度はどのくらいになるか考えてみましょう。
もし、難易度が15とか20だとしたら・・・残念ですが、その案件はお断りした方が良いと思います。現状とのギャップが大きすぎるからです。
もし、難易度が12とか13くらいだとしたら・・・思い切って引き受けてみてもいいでしょう。そのくらいの難易度のギャップであれば、「必死で頑張ればなんとかなる」とあなた自身も思っている、という証拠だからです。
もちろんここで言うあなたの通訳スキルを10とするとか、難易度に付けた数値というのは「主観的」なものに過ぎません。楽観的な人は難易度を低くつけるだろうし、心配性な人は難易度を高く付ける、なんてこともあるでしょう。でも、それでOKです。
どこまで行っても通訳スキルや通訳の難易度というのは客観的に評価できるものではありません。最終的には主観的にならざるを得ません。
他の通訳者があなたに「あなたなら大丈夫よ!」と言ってくれることもあるでしょう。その評価はあなたにとっては客観的に思える(思いたい)かもしれませんが、それも結局はその通訳者さんの主観に過ぎません。じゃあその主観が正しいなんてことは誰が保証してくれるのか?誰もしてくれませんよね。
そう、結局は自分で決めるしかありません。だとしたら、他人の主観も参考にするのは良いですが、最終的には自分の主観で決めちゃった方がいいはずです。どんな結果に転んでも「自分で決めたことだから」と受け入れることができるはずですし、実はそういうマインドセットこそがプロフェッショナルには必要です。
この「数値化」の話、迷った時に思い出してみてください。
P.S. もし、案件の難易度が10未満だったとしたら、そういう案件ばかり引き受けているとしたら、要注意。成長に繋がらない、繋がりにくい案件ばかりを引き受けている、ということになりますから。成長しないプロフェッショナルは終わり、ですよ。