通訳コーディネータはあなたのことを忘れてない?

ブログ担当の酒井です。

通訳エージェントの通訳者データベースには、それこそ数百人、数千人の名前が載っているわけですが・・・その中で、あなたのことを覚えているでしょうか?他の通訳者に紛れて、忘れられてしまっていませんか?

ヘルマン・エビングハウスの忘却曲線って知ってますか?

 

 

ドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスが行った実験です。意味のないアルファベットを被験者に記憶させ、その記憶がどれくらいのスピードで忘れられていくかを調べたもので、その結果をグラフ化したのが「エビングハウスの忘却曲線」です。

 

エビングハウスの忘却曲線は、学習の効果効率に関連して引用されることが多いのですが、ここでは「通訳コーディネータがあなたのことを忘れる」という意味で用いています。

あなたが通訳エージェントに登録に行った、面談に行った、その日がいわば通訳コーディネータがあなたという通訳者に関して「学習した日」です。1時間ほどでしょうか、いろんな質問をし、いろんな相談をし、プレゼンをした、もしかしたらあなたは「良い印象を残せた」と感じているかもしれません。

ですが、、、エビングハウスの忘却曲線の理論をあてはめると、面談の20分後にはあなたと話したことの42%を忘れ、1日経てば74%忘れている、ということになります。

事実、通訳コーディネータには、通訳者さんとの面談が終わった後にその面談の振り返りやその通訳者さんのことを考える時間などありません。面談が終わったら、次の案件の手配が始まったり、他にもやるべきこと、やらなくてはいけないことが山ほどあるのです。もし忙しい時期だったとしたら、「この忙しいのに…おかげで仕事が止まっちゃったじゃないか」くらい思っているかもしれません。

そして仕事に追われている間に、1時間も経てば面談の半分くらいは忘れている、、、と言われても納得できる気もします(^_^;)

では、どうするべきなのか?

ここでまたエビングハウスの実験に戻ります。この忘却曲線が学習の場面で用いられるのは、どのようなタイミングで復習をすれば忘却を抑えて記憶を定着させることができるか、という説明のためです。つまり、「いかにして覚えるか=覚えてもらうか」ということです。

諸説ありますが、記憶を定着させる効率的な復習のタイミングとして以下のような主張もあります。

  1. 覚えた直後に復習する
  2. 1日後に再度復習する
  3. 1週間後に復習する
  4. 2週間後に復習する
  5. 1ヵ月後に復習する

 

逆の立場で言えば、上のようなタイミングで「復習させる」ような働きかけをしたらいい、ということ。実際には面談の直後、面談の翌日、に何度もメールや電話をもらってもうっとおしいだけなので、その辺の調整は必要ですが。

面談に行って後は座して待つだけ… なんて方も中にはいますが、本当にそれでいいのかな、なんて、忘却曲線を見ていて思いませんか?

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