[司法通訳] 時給1万5千円、月収90万円?
ブログ担当の酒井です。
『司法通訳』についてはほとんど知らなかったのですが・・・
僕がこれまでに聞いた話だと、事件事故が起きた時に急な呼び出しがかかり、通訳料もほとんど予算がなく、かつ案件の数も多くない・・・なんて情報が多かったので、ビジネスとして、というよりも社会貢献のイメージが強い通訳でした。
ですが、この記事を読んで、考えを改める必要があるのかな、とも。見出しだけピックアップしておきますね。
ゴーン氏逮捕で脚光、「司法通訳」の知られざる台所事情
司法通訳には3種類がある
司法通訳の登場場面と雇い主
能力水準が問題視されているワケ
「儲からない」はウソ、月収90万円の事例も
登録者数が減っているのはなぜ?
https://gunosy.com/articles/Rsfuj
司法通訳には3種類ある、なんてことも知りませんでした。ひとつの案件でも雇い主も変わるんですねー。
能力水準に関しては以前から取り沙汰されることはありましたね。
でもいちばんの「へー!」は報酬。時給1万5000円、月収90万円、という事例があるのは驚きでした。
「仕事は翻訳ではなく通訳。事前に書類をもらわなくても、裁判官は同時通訳がしやすいように、適宜言葉を切る配慮をしてくれる。事前に書類をもらわないと訳せないのは、能力が低いから。時給1万5,000円という報酬は極めてパフォーマンスがいい」
あと、どんな人が仕事をたくさんもらえるか、なんてことも記事中には書いてありました。
「登録している人数は多いのに、実際に通訳の仕事がもらえるのは、裁判所の担当書記官や検察・警察の通訳の人選担当者と懇意にしている、ほんの一握りの人」
まあこの辺は産業通訳、ビジネス通訳でも通じるところはありますよね。
通訳学校に通ったり、通訳エージェントに登録して仕事をしてもなかなか実態がつかめない司法通訳ですが、こういう記事をきっかけに「やりたい!」という人が増えればまた体制や空気も変わっていくかもしれませんね。
P.S. もうひとつ、「へー!」と思ったのがこれ。商標だったんだ・・・( ̄▽ ̄;)
ちなみに、「司法通訳」「司法通訳技能検定」など複数の言葉を商標登録もしていますが、無断で使用する事業者が後を絶たないそうです。
2019年4月追記
おそらくこの記事をご覧になってかな、と思うのですが、投稿ネーム「法廷ペンギン(法廷通訳29年目)さま」より以下のようなメッセージを頂戴いたしましたので追記として掲載させていただきます。
法廷通訳は時給じゃなくて最初の30分がいくら、それから10分ごとにいくら、なので、「時給」ではありません。2時間通訳しても1時間のときの倍にはならない(もっとずっと少ない)のですが、そういうの、ちゃんと現場の人に裏を取って書いていますか?あと、報酬は判決が出て初めてまとめて支払われるので、3年分で何十万円かになったりすることはあります。それを月収だと思ったら大間違いですが、そこもきちんと裏を取ってますか?また、現在、公的な資格はなく、試験を行っている団体はいわば「勝手にやっているだけ」で、現場のことも知らない人が運営しているようです。いいかげんなことを書くとまじめに頑張っている人が迷惑するので本当に注意してください。
なるほど~、そうなんですね!教えていただいてありがとうございます!
ちなみにこの記事に関してのことで言えば、ネットの記事を引用させていただいたのみで、確かに自分で裏取りなどはしていません。本記事の訂正等は特に考えていませんが、ご指摘の通り間違いを含んでいる可能性もありますので、こちらの記載にてカセツウとしては公平な情報の提供を心掛けている、とご理解いただけますと幸いです。