通訳者の新しい働き方
ブログ担当の酒井です。
シェアリングエコノミーってご存知でしょうか。
検索すると、下のような説明が出てきました。
シェアリングエコノミーとは、ヒト・モノ・場所・乗り物・お金など、個人が所有する活用可能な資産を、インターネットを介して個人間で貸し借りや交換することで成り立つ経済の仕組みのことです。
ヒトなら時間や持っている技術、モノなら着なくなった衣類、場所なら使っていない駐車スペースや部屋・家といったように、所有している人がそれを必要とする人に必要なタイミングでシェアするという考え方で、アメリカの配車サービスUber(ウーバー)や、インターネットで空き部屋を貸し出すAirbnb(エアビーアンドビー)など、様々なサービスが生まれています。
日本でも、「カーシェアリング」や「シェアハウス」などのサービスが浸透し、個人間ではありませんが、モノや場所を他人と共有するという考え方が定着しています。
https://www.takakuureru.com/magazine/9058
民泊のエアビーはもうずいぶん普及してきましたし、Uberもそうですね。僕はスリランカに行った時に本当に重宝したサービスでした。さらには会議室をシェアリングする、Spacee や Instabase なんてサービスもあります。
そして僕が先日初めて知ったシェアリングサービスが「駐車場」のシェアリングです。
先日、京都でも人気のある花見スポット「鴨川デルタ」にお花見に行くことになり、Mさんが車を出してくれることに。正直僕は「電車の方が楽なんじゃないの?こんな花見の時期に近くに停めれる?」なんて思っていたんですが・・・
目的地に近づいてきたら、Mさん、特に心配する様子もなく「駐車場狭いんだよねー、こっちから入れるかなー」とポツリ。助手席でそれを聞いた僕、「そんな狭い駐車場、そもそも停められるの…?」とますます心配に。
Mさんは気にすることなく車を進めていきます。そしたら…
明らかにコインパーキングではない、何の看板もない、ただ枠線が引いてあるだけのスペースに駐車。
「はい、到着~」
…っておいおい、Mさん、ここ、明らかに民家というか人んちの駐車スペースでは…?
「誰か友達の駐車場かなにか?」
と尋ねたら、
「違うよ~。予約してたんだよ」と。
そう、僕は全く知らなかったんですが、これ、民泊のAirbnb、会議室のSpaceeなどの駐車場版で、空いてる駐車スペースをサイトで予約できるサービスを使ってたそうです。Akippa っていうサービスとのこと。
僕は「そっかー、、、駐車場もシェアリングエコノミーなのか、、、」と感心しきりでした。
考えてみればおかしな話じゃありません。
お部屋と同じように、自分が持っている、そして空いているスペースを時間貸しをするという点では、駐車場だって対象になるはずです。でも、その発想はなかったー…なんだか悔しい( ̄▽ ̄;)
さて、じゃあ、通訳者はどうでしょう? 通訳者だってシェアリングエコノミーとは無縁でいられるでしょうか。
従来の通訳は、一件の通訳に対して「〇円」という通訳料でのやり取りが当然でした。インハウス勤務の場合はお給料という一定額の範囲でいろんな会議の通訳をすることにはなりますが、それも「その会社の業務」に限ってのことです。
しかし、こうしたシェアリングエコノミーの概念がもっと進んでいくと、通訳者の空き時間をまた誰かに使ってもらったりするような形態も出てくるかもしれません。オンラインでの通訳などを使えば不可能ではないと思います。
空いている部屋、空いている車、空いている会議室、空いている駐車場、それらを誰かに貸すことでビジネスが成り立つのなら・・・
「空いている通訳者(通訳スキル)」を誰かに貸す、そんな流れが普及してくるのかもしれないなと感じた事例でした。