年商1億円越えのお寺
ブログ担当の酒井です。
今日は僕の大好物のネタです。 お金とは縁遠そうな業界・・・ 仏教業界(と言っていいのかな?)で年商(と言っていいのかな?)1億円を超えているお寺さんのお話です。
『あたりまえ=思い込み』を壊してブレークスルーを起こす話が大好きなんです。
このAERAの記事から。
(※転載している文章はところどころ中略して抽出しています。全体はぜひ本文をお読みください)
檀家制度廃止で収入4倍 仏教界騒然のお寺〈AERA〉
日本人がなじんできた「お葬式のかたち」がいま激変している。従来型のお葬式ではなく、「家族葬」が広く受け入れられ、弔いの形は家から個へ――。葬儀費用の「見える化」と価格破壊は何を生むのか。AERA 8月7日号で、新しい葬式の姿と、大きく影響を受ける仏教寺院のいまを追った。
「檀家(だんか)制度廃止」という、江戸時代から連綿と続く仏教のスタイルに一石を投じた、古刹の僧侶がいる。“裏切り者”のレッテルを貼られながらも、改革に驀進中だ。
議論を重ね12年6月、檀家制度の廃止に踏み切った。宗教・宗派、国籍すら問わない、誰にでも開かれた「みんなのお寺」にした。
「お寺が収入を増やすことは悪いことではありません。お寺も経営力を持って初めて、地域や信徒のためになる社会事業を行えます。葬式や法事も取引である以上は、僧侶も半分はサービス業です」
その言葉通り、檀家制度廃止にあたり橋本住職が重視したのが、「明朗会計」と「サービス重視」だった。
16年度の見性院の収支だ。同院の収入は、檀家制度をやめた当初こそ伸び悩んだが、1年を過ぎると増加に転じた。14年度は約9980万円、16年度は約1億2816万円となった。先代のやり方を踏襲していたころは3千万円弱だったというから、経営規模は実に4倍以上に拡大した。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20170802-00000057-sasahi-soci
いやぁ、いいですね。『稼ぐ』ことに対して罪悪感を持たなくていい、という主張が特に好きです。
『業界の常識』への挑戦
それにしても、仏教業界ってものすごくいろんなしきたりとか習わしとか、『こうあるべきである』っていうのが多そうですよね。でも、この僧侶さん、その中で周囲の反対に負けずに自分の信念を貫き通して、そして『圧倒的な』結果を出している。スゴイと思います。
では、通訳業界はどうでしょうか。
仏教業界ほどではないでしょうが、いろんな『あたりまえ』があるとは思いませんか? (これは良し悪しの問題ではない、という大前提でお読みください)
例えば、『料金体系は半日と全日のみ』とか。僕が通訳エージェントとして勤めていた頃は、1時間の会議でも半日(3時間~4時間分)、お昼時間を挟めば拘束2時間だろうが全日(8時間)扱い、などといったケースが『業界のあたりまえ』でした。もちろん通訳エージェントや通訳者ごとにいろんなケースやルールはあると思いますが。
いや、理解できる部分ももちろんあります。移動時間だってかかるし、そうなると他の仕事は引き受けられないし、そもそも、10分の通訳のために10時間の予習が必要とまで言われる業界です。実働時間(通訳する時間)で判断されるべきお仕事ではない、というのも重々承知しています。それを言うなら僕のコーチングだって数十分で数万円をいただいたりするわけですから。同じ事です。
そのうえで、『お昼の時間を挟むから12時-13時の1時間でも全日料金』なんてあたりまえのように言われると、正直なところ『エンドクライアントになんて説明すればいいんだ?』と感じることがあったのも事実です。『業界のルールですから』で押し通すべきなんでしょうか。でもそれって、いつの時代に作られて定着したルールなんでしょう。
まあこれは一例に過ぎませんが、そんな通訳業界のあたりまえ、しきたり、ルール、、、 それって本当に、いまの時代にも即していて、固執するべきものなんでしょうか。
もちろん、それを大事にするのはひとつの選択肢ですが、もし、あなたが通訳者の中でも『圧倒的な結果』を出したいというなら、そうしたひとつひとつの『あたりまえだと思っていたこと』に目を向けて、『これは本当に顧客のためになっているのか、通訳者としての自分の成果に繋がっているのか』なんてことを考えてみる意識を持ってみると良いでしょう。
突き詰めて考えてみた時に、『いや、これまでそうしてるから』としか言えないような、つまり非論理的な説明しかできないとしたら、そのルールは見直すべきかもしれません。
繰り返しですが、あたりまえが悪い、と言っているわけじゃありません。半日、全日制度が悪い、と言っているわけではありません。『あたりまえだと思っていることを本当に検証することなく、思考停止で受け入れてしまうこと』が問題だと言っています。
中には『私だけが業界の習慣と違うことをすると目を付けられちゃうから』と心配される方もいますが、それはそれでひとつの選択としてOKですが、本当にそれが望んでいることなのか? 目を付けられずに『それなりに』過ごしていくことがベストなのか、またそれも、見つめなおしてみると良いと思います。
僕がもし通訳スキルを持っていて、通訳者として活動していきたいと思っていたとしたら、他の通訳者がやらないようなこともどんどんやると思います。そしてクライアントに(←重要)『酒井さんしかいない』と言われる通訳者になり、圧倒的な成果を作ることを目指します。だってその方が僕の人生として楽しいじゃないですか。誰に気を遣って生きてるんだって話です。