リピートのクライアントがつかない・・・
ブログ担当の酒井です。
美容師の友達が何人かいるんですが、ある女の子から「リピート客がつかなくて・・・」という悩みを打ち明けられました。
彼女曰く、自分でもその理由に見当はつくとのこと。その理由とは、「わたし、世間話がニガテで・・・」というものでした。
あなたも美容師さんにお世話になることはあると思いますが、美容師さんって、カットの最中も色々話しかけてきてくれますよね。初めてなら「お仕事は何されてるんですかー」とか「この辺にお住まいなんですかー」とか・・・
もうちょっと慣れてくると、趣味の話も入ったりして「こないだ公開された映画、観ました?」とか「〇〇にできたお店行きました?」なんて話題も増えていきます。
でも、そういうのがニガテだって言うんですよ、彼女は。で、それがリピートがつかない理由じゃないかと思っている、と。
果たしてそれが本当の理由かどうかはわかりません。誰も彼女に向って「あなたの話、おもしろくないのよね」なんて言わないからです(そりゃそうだ)。
ただ、ここで彼女のいいところだな、そしてあなたにもぜひ参考にしてほしいと思うのは、「仮説を立てる」ということ。
繰り返しになりますが、世間話がうまくないことがリピートがつかない本当の理由かどうかはわからないんです。そして誰も正解は教えてくれません。どんなベテラン美容師が「世間話だよ」とアドバイスをしたとしても、それも単なる仮説です。
でも、正解かはわからなくても「世間話がうまくできないことが理由かも」という仮説を立てることで、初めて「じゃあ、どうすればいいか」という解決の可能性が見えてきます。
世間話がうまくできないことが理由かもしれない、なら、それを改善する工夫や努力をしていけばもしかするとリピートがつくようになるかもしれません。具体的には、ニュースや新聞を読んで話のタネを仕入れておく、初めてのお客にはどんな質問やどんな話をするのか台本を作っておく、など、できることはいろいろあります。
もしかするとその仮説は見当違いの可能性だってあります。世間話がうまくできるようになってもリピートは増えなかった、変化を感じられない、、、ということなら、きっと世間話は原因じゃなかったんでしょう。
でも、だからといって世間話スキルの改善は無駄だったでしょうか? そんなことはないですね、リピートに直結しなくても他の面できっと良いことは起きているはずです。
通訳者や翻訳者だって同じです。
リピートがない、指名がつかない、という同じ悩みを抱えているかもしれませんし、そもそも初回のクライアントが増えない、かもしれません。いろんな悩みはあると思いますが、それらを解決解消したいと思うなら、まずはそれぞれに対して「仮説」を立てるところから始めてみてください。
それはもしかすると「通訳スキル」かもしれません(そもそもですが)し、実は美容師の彼女と同じように「世間話ができない」とか「コミュニケーションがうまくできていない」かもしれません。「メールを書くのがニガテ」という仮説になるかもしれません。
いろんな悩み、いろんな仮説は出ると思いますが、それらをひとつひとつ改善解決していけば、たとえそれが悩みの解消に直結しないとしても、やっぱり意味や価値はあるはずです。
「どうしてなのかなぁ~」と悩み続けるだけで終わらせずに、正解かどうかはわからないものだと割り切って、ぜひ仮説を立てるところまで進めてみてください。その姿勢こそがプロとして重要な要素だと思います。